ワイングラスでおいしい日本酒アワード The Fine SAKE Award, Japan

ワイングラスでおいしい日本酒アワード 2011

審査結果

このコンテストは、ワイングラスで日本酒を飲むスタイルを提案すること、「若者」「洋食」「海外」という3つの境界を超えて 日本酒が広がることを目指しています。たくさんの方々から趣旨にご賛同をいただき、初めての試みながら188社の蔵元から、338点ものエントリーを頂戴することができました。

2月16日に厳正な審査をおこない、別紙のとおり最高金賞11点(入賞率3.3%)、金賞110点(32.5%)を選考しました。
内訳は最高金賞が、食中酒部門クラス1(720ml1,300円以下)の5点(5/139点)と食中酒部門クラス2(720ml 1300円超)6点(6/145点)。

残念ながら乾杯酒部門(発泡性の日本酒)は該当なし。
金賞は乾杯酒部門が13点(13/54点)、食中酒部門クラス1が49点(49/139点)、食中酒部門クラス2が48点(48/145点)です。

最高金賞

食中酒部門クラス1
天寿 米から育てた純米酒
天寿酒造株式会社
秋田県
米鶴 特別純米 田恵
米鶴酒造株式会社
山形県
吟醸 越の魂
大洋酒造株式会社
新潟県
菊正宗 上撰 樽酒
菊正宗酒造株式会社
兵庫県
七田 純米
天山酒造株式会社
佐賀県
食中酒部門クラス2
末廣 オーク樽熟成 純米酒 2000年
末廣酒造株式会社
福島県
大吟醸 原酒 桂川
柳澤酒造株式会社
群馬県
純米大吟醸 梅一輪
梅一輪酒造株式会社
千葉県
澤乃井 大吟醸
小澤酒造株式会社
東京都
越後鶴亀 大吟醸 斗瓶囲い
上原酒造株式会社
新潟県
梅錦 究極の酒
梅錦山川株式会社
愛媛県

金賞

乾杯酒部門
一ノ蔵 発泡清酒 すず音
株式会社一ノ蔵
宮城県
六歌仙 ひととき 純米 白
株式会社六歌仙
山形県
初孫 美泡純吟
東北銘醸株式会社
山形県
純米吟醸活性酒 Kawanakajima
株式会社酒千蔵野
長野県
一本義 発泡日本酒 宴日和
株式会社一本義久保本店
福井県
花の舞 ちょびっと乾杯
花の舞酒造株式会社
静岡県
月の桂 吃驚仰天
株式会社増田德兵衞商店
京都府
花泡香
大関株式会社
兵庫県
福寿 発泡純米酒「あわ咲き」
株式会社神戸酒心館
兵庫県
梅乃宿 月うさぎ
梅乃宿酒造株式会社
奈良県
微発泡清酒「泡の妖精」
嘉美心酒造株式会社
岡山県
賀茂鶴 天然美発泡うすにごり純米酒 蜃気楼
賀茂鶴酒造株式会社
広島県
獺祭 純米大吟醸 発泡にごり酒50
旭酒造株式会社
山口県
食中酒部門クラス1
純米酒 浦霞
株式会社佐浦
宮城県
太平山 純米秋田生
小玉醸造株式会社
秋田県
純米吟醸 まなぐ凧
秋田銘醸株式会社
秋田県
六歌仙 五段仕込み純米-12
株式会社六歌仙
山形県
東光 出羽の里純米吟醸原酒
株式会社小嶋総本店
山形県
初孫 魔切
東北銘醸株式会社
山形県
銀嶺月山 雪中熟成(純米吟醸)
月山酒造株式会社
山形県
七賢 酵母のほほえみ
山梨銘醸株式会社
山梨県
花春 濃醇純米酒
花春酒造株式会社
福島県
人気一 ゴールド人気純米大吟醸
人気酒造株式会社
福島県
菊盛 純米酒
木内酒造合資会社
茨城県
谷川岳 吟醸酒
永井酒造株式会社
群馬県
鳳凰聖徳 特別純米酒
聖徳銘醸株式会社
群馬県
琵琶のささ浪 純米酒
麻原酒造株式会社
埼玉県
純米酒 梅一輪
梅一輪酒造株式会社
千葉県
丸眞正宗純米吟醸
小山酒造株式会社
東京都
七笑 辛口本醸造
七笑酒造株式会社
長野県
茜さす 特別純米
株式会社土屋酒造店
長野県
なまの上善如水 純米吟醸
白瀧酒造株式会社
新潟県
蒲原 純米吟醸 たかね錦
下越酒造株式会社
新潟県
特別純米 彩衣
妙高酒造株式会社
新潟県
純米酒 良寛
美の川酒造株式会社
新潟県
ぶなの露・特別純米酒
株式会社武蔵野酒造
新潟県
お福正宗 純米吟醸 吉川
お福酒造株式会社
新潟県
幻の瀧 純米吟醸
皇国晴酒造株式会社
富山県
加賀鳶 純米吟醸 天翔
株式会社福光屋
石川県
伝心 稲
株式会社一本義久保本店
福井県
吟醸 五味饗宴
はざま酒造株式会社
岐阜県
女城主 辛口純米酒
岩村醸造株式会社
岐阜県
美濃菊特別純米酒
玉泉堂酒造株式会社
岐阜県
特別純米 春の生一本 若竹
株式会社大村屋酒造場
静岡県
特別純米酒 東龍 龍田屋
東春酒造株式会社
愛知県
上撰 國盛 正純米
中埜酒造株式会社
愛知県
鈴鹿川 純米
清水醸造株式会社
三重県
山田錦 特別純米酒
月桂冠株式会社
京都府
黄桜 特撰 生山廃 特別純米酒 山田錦
黄桜株式会社
京都府
松竹梅「白壁蔵」<生純米>
宝酒造株式会社
京都府
弥栄鶴 祝蔵舞
竹野酒造有限会社
京都府
純米吟醸 桃の滴
松本酒造株式会社
京都府
白鶴 特撰 特別純米酒 山田錦
白鶴酒造株式会社
兵庫県
金松白鷹 純米
白鷹株式会社
兵庫県
大神力 純米
富久娘酒造株式会社
兵庫県
白滴 而妙酒
株式会社今西清兵衛商店
奈良県
吉野杉の樽酒
長龍酒造株式会社
奈良県
大典白菊 純米 造酒錦
白菊酒造株式会社
岡山県
金陵 濃醇純米
西野金陵株式会社
香川県
仁喜多津 伊予の薄墨桜
水口酒造株式会社
愛媛県
瑞鷹 純米酒 菜々
瑞鷹株式会社
熊本県
特別純米 山水
老松酒造株式会社
大分県
食中酒部門クラス2
純米吟醸 絹雪 大雪乃蔵
合同酒精株式会社
北海道
純米大吟醸 鳳陽
合資会社内ケ崎酒造店
宮城県
真鶴 吟醸
株式会社田中酒造店
宮城県
大吟醸 まんさくの花
日の丸醸造株式会社
秋田県
純米吟醸 鳥海山
天寿酒造株式会社
秋田県
銀嶺月山 大吟醸<限定>
月山酒造株式会社
山形県
黒純大 はくろすいしゅ ウルトラ33
竹の露合資会社
山形県
米鶴 純米大吟醸 亀の尾
米鶴酒造株式会社
山形県
初孫 祥瑞(しょうずい)
東北銘醸株式会社
山形県
大山 純米吟醸 封印酒
加藤嘉八郎酒造株式会社
山形県
奥の松 さくら吟醸
奥の松酒造株式会社
福島県
人気一 大吟醸
人気酒造株式会社
福島県
澤姫 大吟醸 真・地酒宣言
株式会社井上清吉商店
栃木県
大吟醸 桂正宗 香り酒
株式会社酒千蔵野
長野県
亀の海 純米吟醸
株式会社土屋酒造店
長野県
黒松仙醸 純米吟醸 仙人蔵
株式会社仙醸
長野県
麒麟 時醸酒 Vintage2001
下越酒造株式会社
新潟県
無冠帝 吟醸
菊水酒造株式会社
新潟県
越の寒中梅 GOLD50
新潟銘醸株式会社
新潟県
純米吟醸 良寛
美の川酒造株式会社
新潟県
伝心 ファーストクラス純米大吟醸
株式会社一本義久保本店
福井県
常山特撰純米
常山酒造合資会社
福井県
大吟醸 篝火
菊川株式会社
岐阜県
大吟醸 天禄拝領
天領酒造株式会社
岐阜県
高砂 大吟醸ソレイユ
富士高砂酒造株式会社
静岡県
臥龍梅 純米大吟醸 愛山
三和酒造株式会社
静岡県
大吟醸 東龍 龍や
東春酒造株式会社
愛知県
純米大吟醸 丸石謹製
丸石醸造株式会社
愛知県
飛猿
内藤醸造株式会社
愛知県
吟醸 あいおい
相生ユニビオ株式会社
愛知県
鈴鹿川 大鹿
清水醸造株式会社
三重県
噴井 大吟醸 H15酒造年度
石川酒造株式会社
三重県
金閣 平安のしらべ
キンシ正宗株式会社
京都府
富翁 大吟醸 山田錦
株式会社北川本家
京都府
白鶴 超特撰 翔雲 純米大吟醸
白鶴酒造株式会社
兵庫県
純米吟醸 南方
株式会社世界一統
和歌山県
李白 華露 CARO 花酵母・黒米仕込み
李白酒造有限会社
島根県
御前酒 純米吟醸 醇乎醇
株式会社辻本店
岡山県
賀茂鶴 双鶴
賀茂鶴酒造株式会社
広島県
千福 純米大吟醸「蔵」KS-25
株式会社三宅本店
広島県
醉心 美味吟醸
株式会社醉心山根本店
広島県
獺祭 純米大吟醸 磨き二割三分
旭酒造株式会社
山口県
丹波屋治兵衛 純米吟醸酒
株式会社八木酒造部
愛媛県
酔鯨 純米大吟醸 山田錦
酔鯨酒造株式会社
高知県
司牡丹 封印酒(純米吟醸)
司牡丹酒造株式会社
高知県
七田 純米大吟醸
天山酒造株式会社
佐賀県
純米大吟醸 窓乃梅 花乃酔
窓乃梅酒造株式会社
佐賀県
智恵美人 純米吟醸
有限会社中野酒造
大分県

審査概要

審査員
石川 雄章(日本醸造協会)/小倉 尚登(株式会社小倉)/小島 稔(株式会社流通情報企画)/坂口 貴洋(株式会社坂口)/島崎 令子(大学生向けフリーマガジン『Lily』編集長)/庄司 大輔(RSN JAPAN株式会社)/高橋 利郎(日本酒造組合中央会)/津久浦 慶明(コンタツ株式会社)/本間 滋(株式会社塩田屋)/前田 真理(フリーアナウンサー・女性限定日本酒の会「ぽん女会」)/松崎 晴雄(日本酒ジャーナリスト)/向井 畝津子(ソムリエ)/山田 聡昭(株式会社酒文化研究所)/山本 洋子(酒・食ジャーナリスト)(五十音順)
主催
ワイングラスでおいしい日本酒アワード2011実行委員会
実行委員
コンタツ株式会社/株式会社佐浦/株式会社酒文化研究所/辰馬本家酒造株式会社/人気酒造株式会社/株式会社流通情報企画
協賛
RSN Japan(リーデル・ジャパン)株式会社
後援
日本酒造組合中央会

審査会の様子

テイスティングは日本酒の大吟醸用に開発されたリーデル大吟醸グラスでおこないました。
ブラインドで7段階で評価し、審査員の平均スコアが高かったものが決勝審査に進出、再度、チェックして最高金賞・金賞を決定しました。

一次審査
決勝審査
審査員集合写真

大盛況!
ワイングラスでおいしい日本酒アワード表彰式と
入賞酒の試飲セミナー

ワイングラスでおいしい日本酒アワード2011の表彰式と入賞酒の試飲セミナーが、4月28日にヒルズアカデミー(港区六本木)で開催。
好天に恵まれたこの日、全国各地から60社以上の金賞受賞蔵元が集合、当アワード名誉顧問の玉村豊男氏から表彰状とトロフィーが手渡された。
その後の試飲会では300人の酒販店・料飲店が入賞酒を試飲、店頭でのすすめ方や料飲店でのサービスの仕方について意見交換がされた。

最高金賞11点には玉村豊男名誉顧問から記念のトロフィーが手渡された

冒頭、実行委員会を代表して津久浦慶明氏(コンタツ株式会社副社長)は「ワイングラスで日本酒を飲むスタイルを広めて、若者、洋食、海外という3つのボーダーを超えて行こう!」と挨拶し、このアワードの狙いが日本酒の需要拡大であり、新しい飲み手を開拓することであることを明確に打ち出した。

続いて玉村豊男氏が「ワイングラスが拓く日本酒の未来」と題して基調講演。
「世界各国の食が急ピッチで国際化しているが、ベースにはフランス料理のコーススタイルがある。
これにのっとり、さまざまにアレンジされて世界中に広がって行く。
日本酒が世界に広がるのは、このスタイルのどこかに組み込まれた時で、そうでなければローカルな酒にとどまる。ワイングラスで飲むスタイルの提案はこうした戦略に合致するもの」と提言。

これを受けて、山田聡昭(酒文化研究所)が店頭でのアピールのポイントを、ワイングラスにより日本酒の香りが強調されることとし、さらにビギナー開発には見て楽しい飲み方としてフルーツを一片落としてみてはと提案した。

試飲会に詰めかけた酒販店や料飲店のスタッフは、ワイングラスの名門リーデル社(オーストリア)の大吟醸グラスで受賞酒を試飲。香りの際立ちをたしかめながら蔵元ブースを巡った。

また、実行委員会のメンバーで、東日本大震災で被災した佐浦浩一氏(浦霞蔵元)と遊佐勇人氏(人気一蔵元)が東北の酒の現状を報告、息の長い支援を呼びかけた。

なお、「ワイングラスでおいしい日本酒アワード」は、6月15日に東京・池袋で開催される「日本酒フェア」に出展、一般の方が実際にワイングラスで試す機会を設ける。

リーデル大吟醸グラスで受賞酒を試飲
日本酒の香りの豊かさに思わず顔がほころぶ
基調講演は食文化に詳しい玉村豊男氏。当アワードの名誉顧問でもある
震災被災地の現状を報告する佐浦弘一氏(浦霞蔵元)
最高金賞トロフィー。東京タワーにより高い?
日本酒にフルーツを一片落としてワイングラスで

日本酒フェアで評判

ワイングラスで日本酒

今年も東京池袋で日本酒フェアが開催。全国各地から1000点を越える銘酒が集まる大イベントには、3000人を越える日本酒ファンが参加した。
この日のために会社を休んで来場したという熱心な方も多く、老若男女を問わず昼間からほろ酔い状態だった。
会場には都道府県ごとにブースが並び、特産のおつまみと一緒に試飲・試食したほか、夏向けの日本酒セミナー「日本酒クールスタイル」が開催された。
また、2月におこなわれた「ワイングラスでおいしい日本酒アワード」がブースを出展し、ワイングラスと猪口で日本酒を飲み比べる体験会を開催した。

開場30分前には行列ができた

日本酒ファンにとって一年を通じて最大のイベントとなった日本酒フェア。
10時の開会前には長蛇の列ができた。今年は東日本大震災で被災した酒蔵への復興支援活動や、新しい日本酒の飲み方提案を軸に企画構成され、例年通り都道府県単位でお酒をアピール。
会場の印象では、例年よりも20代~30代の若者や、女性の姿が多く見られた。

たくさんのブースのなかでひときわ異彩を放っていたのが「ワイングラスでおいしい日本酒アワード」。ワイングラスと猪口で日本酒を飲み比べる30分ミニセミナーを開催し、この日だけで100名近い人がワイングラスで飲む日本酒を体験。 ワイングラスはボウル型の形状と酒液を1/4~1/3くらいしか注ぎ入れないスタイルから、酒の香りが強調される。日本酒の香りではフルーツを思わせる吟醸香がよく知られるが、純米酒や本醸造などにもさまざまな香りがある。ワイングラスを用いると、そうしたおとなしい香りまでよくわかり、日本酒がこれまでとは違った表情を見せる。

ミニセミナーを受講した方は「同じ酒なのにワイングラスと猪口でこれほど違って感じるとは目から鱗だった」や「樽酒の香りがすがすがしくとてもおいしく感じた」と驚きを隠せない。 なかには、この体験をどのように商売に生かそうかと相談する飲食店や酒販店の関係者もあった。

一日中ブースに立っておすすめしたというスタッフは、「ワイングラスという新しい器で、『若者へ』『日本食の外へ』『世界へ』というメッセージに共感する方も多く、このスタイルはこれからどんどん広がって行くと確信しました」と力強く語った。

おちょこ君も参加してテープカットで開会
会場には若い日本酒ファンがたくさん
ワイングラスでおいしい日本酒アワード実行委員会から、日本酒造組合中央会に震災で被災された蔵元への義捐金(十一万七千円)を贈呈。これは4月の試飲セミナーで来場者の皆様からお預かりしたもの
ワイングラスでおいしい日本酒アワードのブースでは、実際にワイングラスで日本酒を飲み比べるミニセミナーがおこなわれた